おぼんこぼん仲直り!水曜日のダウンタウン見逃し動画の視聴方法!YouTubeでは見られない!!

おぼん・こぼんどちらにも二人のルーツを振り返るVTRを見てもらって、関係の修復を試みます。もちろん、この時はまだお互い不仲の状態でしたので、別々に単独でビデオ鑑賞してもらいました。VTRには二人の同級生やお互いの娘が一緒にインタビューに答える形で登場したほか、漫才師になりたいと言ったおぼんに猛反対した家族に「散歩に行ってくる」と言ったまま家を出て上京してしまったエピソードなどを振り返る二人の下積み時代が映し出されました。

見ながら文句を言うが時折目を細めるおぼんに対し、「過去のことじゃん」と冷たく言い放つこぼん。「あの時(解散ドッキリの時)、辞めようって言ったんだから、もう辞めてもいい」と言うなど、仲直りに暗雲が立ち込める場面も。

その後VTRで、二人の仲たがいの決定打になったある事件の真相をナイツが激白します。それを見た二人はそれぞれ「気まずい雰囲気でやってもしょうがない」「ホントはもっと漫才をやりたいのよ。楽しい漫才を。目線の合う漫才を」
と本音が漏れる場面も。

次に、今度披露宴を行う予定のこぼんの娘が「第2のお父さん、おぼんさんにも来てほしい」と熱望します。それを聞いた二人はさすがに心が揺れ動き葛藤するのですが…。

おぼんを「第2のお父さん」と言って止まないこぼんの娘・いづみさんの結婚式。さすがにおぼんは出席してくれ、いづみさんを挟んで3人で入場。

3人で晴れの舞台を歩く画は感動的でした。が、まだまだこれは序章でした。

次にいづみさんから父へのメッセージとして、2人の父親へ「仲直りしていただけないでしょうか？」と訴え、2人の握手を求めます。しかし、「ごめんな。こいつが意思表示せんと握手はできんな」とおぼん。そして、「お前が先に折れろ!」とまたまたこぼんを刺激してしまいます。

これに対して、こぼんは前から言っていた「仲直りじゃなくて普通でいいんじゃない？」の通りに、「普通に戻りましょうか」と最大限に歩み寄ります。しかし、それに対して「普通ってなんや？」と「普通」という言葉がおぼんの気に障ってしまいました。

すると、「性格悪すぎるわ」「お前がな」「ほら」と漫才のようなテンポで口喧嘩が始まります。沸点に達したこぼんが「もうやめましょうか」と決定的な一言を言ってしまい、それを聞いたおぼんが「もういい。めんどくさい」と式場を出て行ってしまいます。

おぼんを追って必死になだめるナイツ。すると、普段は温厚なマネージャーが「おぼんさん、ちょっと意地の張り過ぎや。もうちょっと近寄ってくださいよ」「こんな意地張ってどうするんですか!」などど、語気強く説得し始めたのです。ここは、見ているみんなが心動かされました。

この後も二転三転しながら、ヒリヒリする展開が続きます。普通の番組なら、まあお互いに折り合いをつけて、時間内にハッピーエンドに持っていくのでしょうが、「水ダウ」の場合は、バッドエンドならバッドエンドのままでそのまま放送してきたので、最悪「解散」という結果になってもおかしくないと最後まで緊張が緩みません。

テレビでは映っていない部分でも、実際、最後の紙一重のところまでいったのではないかと思われます。ナイツも番組をどうするかよりも、二人が漫才を続けてくれることを一番に考えて、ベテラン芸人の心情の機微に丁寧に寄り添って説得を続けました。

すると突然のようなタイミングで「俺も入れ替えるかたお前も入れ替えや。もういっぺんやり直そう」とおぼんが手を差し出したのです!!

それに応えるようにこぼんが手を握りしめ、抱き合いました。これは、何が二人を動かしたのかはわかりません。けれど、きっと本人たちにしかわからない絆の中で、この瞬間が訪れたとしか言いようがありません。

ついに長年の仲たがいを解消し仲直りができた二人。「ホントにオモロい漫才やるんやで!塙、台本書いてくれ!」とおぼんが言うと、「ちょっと待ってくださいよ…」と焦る塙。それに被せるように「『ヤホー』のネタちょうだい」と絶妙なタイミングでこぼんが言うと周囲は笑いに包まれた。

スタジオでは伊集院も涙をぬぐい「同じ方向向いた」と川島が呟きます。感極まりながらも「ベースは鬼越トマホークみたいなネタにしようかな」とボケを忘れない塙。塙は二人を説得する中でも「まぁ、松本さんとかも書いてくれるかもしれないし」などと、常に場を和ませてきました。そこで挨拶代わりに即興の漫才をする二人のカッコよさ。

塙はテンションマックスになって、また余計なことを言ってしまいそうなおぼんを「もうもうもうもうなんかこれ以上はまた…また、なりそうだから今のうちに止めとく。今日はこのへんで」と止めるなど、ナイスなアシストを入れたりして、仲直り後もヒヤヒヤする場面もあったりしました。

もう誰もが修復不可能と思えたこじれにこじれた二人の仲をなんとか皮一枚で保っていたのは漫才で、仲直りできた要因も漫才。仲直りして最初にしたのも漫才。漫才師にとっての漫才とは、いったい何なのだろう？

最後は東洋館で身内や漫才協会の関係者を前に漫才をすることになりました。楽屋で寝た合わせをする二人。舞台にお揃いの衣装で出ただけで、前週の揃わない衣装の「ルーレット」というふざけたフリが利きまくり泣けてきました。横でマネージャーが幸せそうに笑っているのもマジで涙ものです。

この日披露したネタは19年ぶりにやる『献血』でした。会話のやり取りが濃いネタです。思わず「仲直りする時はこのネタって俺はもう決めてたわけよ」とおぼんは言いました。彼は、いつかは仲直りしたいってずっと思っていたのです。

「まぁがんばろう」そう言ってガッチリと握手をし「まぁ死ぬまでやな」「もう間もなくだ」と二人は笑い合いました。二人のその姿はあまりにもカッコよくて痺れます。

人間同士の複雑すぎる感情や心の機微がすべて詰め込まれた本当の意味のバラエティ。こういうリアルな人間劇は『水曜日のダウンタウン』にしかできない大ドキュメンタリーの大傑作と言えるのではないでしょうか。