NHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)はいつも女性が主人公なのはなぜ?
誰もが、一度はこんな疑問を持ったのではないでしょうか?
記事では、朝ドラの主人公はなぜいつも女性なのか?そして、ヒロインに起用される女優の特徴や、時代の流れで描かれるヒロインがどのように変わってきたのかも調査したいと思います。
朝ドラの主人公はなぜほとんど女性なの?
なぜ朝ドラは、主人公がいつも女性なのか?を解明するには、まず、日本で初めテレビ放送された時を経て、一作目の朝ドラからの流れを見ながら、女性が朝ドラの主人公の定番になった理由を見ていきましょう。
楠見薫さんの朝ドラの歴史!これは嬉しい!! #土スタ pic.twitter.com/Zo5W4zfx2j
— おゆきさん (@takahara_yukix) February 20, 2021
日本で初めてテレビが放送されたのが、1953(昭和28)年。この時は、放送時間が昼と夜しかありませんでした。
それから何年か経って、朝も放送をスタートさせましたが、当時はまだ、日本人は朝からテレビを見る習慣というものがない。
どうやったら朝もテレビを見てもらえるのかと悩んだNHKは、“通勤など朝出かける必要のない女性(専業主婦)なら、朝テレビを見てくれるはず”と考え、主婦世代にターゲットを絞ってスタートさせたのが、朝ドラというわけなんです。
1961年の『娘と私』(1961(昭和36)年4月3日~1962年3月30日)は、主人公は男性(北沢 彪)でしたが、2作目の『あしたの風』(1962(昭和37)年4月2日~1963年3月30日)は、主人公は女性の渡辺富美子さん、3作目の『あかつき』(1963(昭和38)年4月1日~1964年4月4日)は、男性主人公の佐分利信さん、4作目の『うず潮』(1964(昭和39)年4月6日~1965年4月3日)は女性主人公の林美智子さん、5作目の『たまゆら』(1965(昭和40)年4月5日~1966年4月2日)は男性主人公の笠 智衆さんと、男性と女性が交互に主人公を務めていたんですね!
- 第1回『娘と私』…主人公は男性(北沢 彪)
- 第2回『あしたの風』…主人公は女性(渡辺富美子)
- 第3回『あかつき』…主人公は男性(佐分利信)
- 第4回『うず潮』…主人公は女性(林美智子)
- 第5回『たまゆら』…主人公は男性(笠 智衆)
ところが、この流れが変わったのが、6作目の『おはなはん』(1966(昭和41)年4月4日~1967年4月1日)。
【朝ドラ/第6作「おはなはん」伝説】1966年
— わび@さび (@think_literacy) October 4, 2018
ヒロイン木登り、女の一代記、視聴率45%
10~80代まで、この頃は通年(1年間)放送
※1966年:ビートルズ来日、翌年ツイッギー来日
※当時の頃:#ひよっこ、#カーネーション だね#ごごナマ #おはなはん #樫山文枝 #高橋幸治 pic.twitter.com/C9OC6jMBbJ
女性主人公の樫山文枝が演じるおはなが、お見合いの日に相手の顔を見ようと振り袖姿で木に登るお転婆振りを披露したのです。
物語は、ヒロインおはなの父親が彼女のお見合い相手を決めるなど、まだ、その時代の背景が映し出されていました。しかし、その中で生きる若い女性おはなは、世間の常識にはハマらず、着物姿で木に登ったり、結婚、出産、戦争で夫を亡くすという波乱万丈な人生を逞しく明るく生き抜くヒロイン。その姿が世の女性の共感を得て視聴率が45.8%を叩き出すのです。
この大人気が、これまでの朝の連続テレビ小説の定番路線を決定させました。
この「女の一代記」路線が原点になったというわけです。
なので、ここからは、圧倒的に主人公(ヒロイン)を女性に起用するという流れがお決まりになったというわけです。
朝ドラに出演する女優たちの特徴とは?
朝ドラに出演する女優たちの特徴とは?
朝ドラに出演する女優たちは、清楚で個性的なルックスを持っていることが多いです。また、高い演技力や表現力を持っていることも重要な特徴です。
朝ドラで脇役でも光る女優たち
朝ドラに出演する女優たちは、ヒロインだけでなく脇役でも光る存在感を持っています。
例えば、有村架純さんは「あまちゃん」で主人公の母親の若かりし頃を演じたことがきっかけでブレイクしました。また、「カムカムエヴリバディ」でヒロインの親友役きぬちゃんを演じた小野花梨さんは「罠の戦争」でヒロインを超える存在感を見せています。
さらに、「花子とアン」の芳根京子さん、「ちゅらさん」の国仲涼子さんなどがランクインしています。このように、朝ドラに出演する女優たちは、ヒロイン以外でも存在感を放つ実力派揃いです。
朝ドラでブレイクした女優たちの共通点
朝ドラでブレイクした女優たちには、共通点があります。
例えば、朝ドラ出演をきっかけにブレイクした女優たちは、ヒロイン役以外でも存在感を放つことが多く、脇役でも光る演技力を持っています。
また、実績がない女優たちが朝ドラヒロインに抜擢されることもあります。さらに、振り幅の大きい演技で存在感を見せる若手女優たちも台頭しています。
このように、朝ドラでブレイクした女優たちは、演技力だけでなく魅力や存在感も持っており、その中でも特に脇役からのブレイク例が多数存在します。
例えば、有村架純さんは「あまちゃん」での演技がきっかけでブレイクしましたが、その後も映画やTVドラマに引っ張りだことなっています。松嶋菜々子さんは、「説得力」を持った演技が魅力的だと評価されています。さらに、「清原果耶」さんのように圧倒的な演技力で視聴者を魅了し、国民的女優として頭角を現す逸材も存在します。2016年の朝ドラ「べっぴんさん」で主人公の友人役を演じた芳根京子さんは、その後、映画やドラマにも出演し、その演技力や存在感が高く評価されています。
ヒロイン像の時代による変化
朝ドラの時代の流れで描かれるヒロインは、時代背景や社会情勢に合わせて変化してきました。初期の朝ドラでは、家族や地域社会を支える女性が描かれていました。
その後、女性の社会進出が進む中で、職業を持つ女性や恋愛をする女性が主人公となる作品も増えてきました。
また、「おかえりモネ」では、ヒロインの片方の親に問題や欠落があって、それを乗り越えて成長するストーリーが描かれています。
「舞いあがれ!」のヒロイン像は、従来の朝ドラにはなかった新しいタイプの女性像として注目されています。主人公・岩倉舞は、穏やかで優しく、周囲を明るく照らす存在として描かれ、「陽だまりのような人」と表現されています。また、福原遥さん自身も「朝ドラのヒロインとしては少し珍しい」と述べており、従来の朝ドラにはなかった新しいヒロイン像を演じていることが伺えます。さらに、「舞いあがれ!」では、ヒロイン・岩倉舞がパイロットとして空を飛ぶ夢に向かって成長する姿が描かれており、視聴者から高い評価を受けています。
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