ジブリ映画「ゲド戦記」に登場するテナーの過去を解説していきます。
映画の中では、テナーの過去については、ほとんど描写されていません。金髪のおばさんという感じの女性としか
捉えることができませんでした。
しかし、原作の「ゲド戦記」には、テナーがどういう存在の女性か詳しく書かれています。かなり壮絶な人生を歩んできた女性だということが分かります。
ここではその謎に迫ります。また、テナーが回想する“墓地”の意味やテナーとゲドとの初めての出会い、近所のおばさんたちがテナーについて陰口を言っている理由についても解説していきます。
ジャニーズでは、V6の岡田准一さんは声優として、アレンを演じているのも話題になりましたね!
ゲド戦記のテナーの過去とは
この記事では、ジブリ映画の『ゲド戦記』の中のテナーについて、原作本を参考に調査しました。なので、テナーについての謎を際に、 “原作でのストーリー” を織り交ぜながら説明していこうと思います。
テナーの出生地
原作によると、テナーの出生地は「カルカド帝国」です。ではまず、カルカド帝国について説明します。
『ゲド戦記』の舞台は、アースシーという大陸で、そこには、「アーキベラゴ」と「カルカド帝国」
2つの国があります。
このそれぞれの国は、それぞれに使う言語や文化、伝統が違います。それ以外にも違いはあって、簡単に表すと次のようになります。
国の位置や大きさ | 宗教 | 魔法 | |
カルカド帝国 | 国の北東に位置する四つの大陸からなる | 兄弟神を信仰していて、原始的な儀式や礼拝などがある | 魔法を使える人がいない |
アーキベラゴ | アースシーの大半を占め、百以上の群島から出来ている | 決まった神はおらず、近代的 | 魔法を使える人がいる |
テナーの過去の仕事
テナーは、カルカド帝国で生まれました。そして彼女は、カルカド帝国の聖地と言われるアチュアンの墓地という場所で、最も位の高い「大巫女」でした。
昔から「大巫女」は、アルハと呼ばれており、アルハが死ぬと、その死んだ日に産まれた女の子を国中から探して、「大巫女」アルハの生まれ変わりを見つけ出します。テナーはそうして見つけ出され、「大巫女」のアルハとして、生きてきました。
アルハは5歳になると、カルカド帝国の神殿に連れて来られ、1年間「大巫女」の教育を受けて、「大巫女」になりました。
他の巫女は、兄弟神に仕えるのですが、アルハだけは「名無き者」に仕え、人の血を使った儀式(=処刑など)を執り行っていたのでした。テナーの少女時代は、死と闇が支配するアチュアンの墓地で、そのように過ごしてきたのです。
ジブリ映画『ゲド戦記』で、テナーが農業を営んでいる時「アチュアンの墓地を思い出すわ」と話すシーンや終盤で地下牢に閉じ込められた時、一瞬だけ、彼女がアチュアンの墓地を回想するシーンがあります。
閉じ込められた地下牢と少女時代を過ごしたアチュアンの墓地に共通するものを感じていたのです。
テナーとゲドの始めての出会い
話を原作のテナーの少女時代に戻します。テナーが15歳の頃、若き日のゲドがアチュアンの墓地に侵入して来たことがあります。
それがゲドとテナーの初めての出会いでした。
「大巫女」であるテナーは異国から侵入してきた魔法使いのゲドをアチュアンから死をもって排除しなければなりませんでした。しかし、テナーはゲドを最初こそ敵対視していたものの、次第に異国の文化を持つ魔法使いのゲドに関心を寄せるようになったのでした。
ここまでが、ざっくりとしたテナーの過去の話です。
こうしてテナーの過去を知ることで、次のような、ジブリ映画『ゲド戦記』でのテナーに関する謎の部分が解消されます。
近所のおばさんたちがテナーについて陰口を言っている理由
おばさんたちがコソコソとテナーの陰口を言っている理由その1.
おばさんたちがコソコソとテナーの陰口を言っているのは、カルカド帝国からアーキベラゴにやって来たテナーが、自分たちとは違う文化をもつ存在だからです。
アーキベラゴ人であるおばさんたちは肌が浅黒く(ゲドやアレンも)、カルカド人のテナーは肌の色が白く描かれているのも、両者が違う国の人間ということを表しています。
おばさんたちがコソコソとテナーの陰口を言っている理由その2.
テナーが育てているテルーの存在もその理由の1つです。
テナーはテルーの母親ではなく、テルーを拾って育てていて、2人には血の繋がりはありません。
テルーの実の親は、テルーが幼い頃、虐待を与えていて、酷い火傷を負わせ捨ててしまいます。そんなテルーを拾って育てているのがテナーなのです。
異国から来た人間、親に捨てられた醜い子供を育てている人間という理由から、テナーをのけ者にしているのです。
ただし、原作では、テナーは村の人々にとても馴染んで生活しています。
これが、テナーの過去の真相でした。
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『ゲド戦記』の原作本
テナーの少女時代が詳しく知りたい方は原作の第2巻「こわれた腕環」をお読みください。
また、テナーが大人になってからは、第4巻「帰還」と第5巻「アースシーの風」に詳しく書かれています。
特に第5巻「アースシーの風」では、ジブリ版の映画「ゲド戦記」のその後のストーリーが書かれているので、気になる方はぜひ手に取ってみてください。
まとめ
テナーが過去にカルカド帝国の大巫女だったとは驚きでした。
しかも、処刑を扱っていたとは想像できないほど、アーキベラゴでは、可愛そうなテルーに愛情を持って育てるいいおばちゃんという感じでしたよね。
壮絶な少女時代を送った自分とテルーを重ね合わせたのかもしれませんね。
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